社会貢献を一生の仕事にする〜攻めの社会貢献という考え方とその方法

こんにちはRIKUHIROです。

今日は社会貢献と仕事のお話です。

社会貢献をしながらお金をもらい生活していくという生き方を考えたことがあるでしょうか。

今は人生100年時代といわれ、将来的に労働期間が長くなっていくことが確実です。

もしあなたが自分の仕事で社会に貢献していると感じられないのであれば、本当にそこに何十年も時間を費やし続ける人生を送りたいのかもう一度考えてみてください。

できることなら働きがいのある仕事を見つけ、自分の仕事で社会貢献したいと思いませんか?


そもそも社会貢献をしているのにお金をもらうという発想自体がタブーと思っている方もいるかも知れません。

でもこれからの時代において社会貢献は社会貢献、仕事は仕事という考え方は古くなっていきます。

この記事を読んで頂ければ、攻めの社会貢献という考え方を取り入れることによって社会貢献を一生の仕事にしていく考え方と方法を知って頂けます。

この記事はこんな方にオススメです。

  • 今の自分の仕事が社会貢献になっていないと感じている方
  • 社会貢献でお金をもらうことはタブーだと思っている方
  • 自分で選んだ仕事で社会貢献しながら生活をしたいと思っている方

我々SIFではこれまでフィジーという国の教育をテーマに社会貢献をしながら事業をしてきました。

今後はSDGsを切り口にフィジーの社会貢献に取り組む事業組織を本気で立ち上げ社会貢献を仕事にすることを実践しようとしています。

目次

社会貢献を仕事にしてお金を稼ぐことはタブーなのか

攻めの社会貢献を仕事にする意味

攻めの社会貢献が必要な理由

 攻めの社会貢献とは何か。攻めということは守りもあるのか。

あります。初めに断っておくと攻めが良くて守りが悪いという話ではなく、違いがあるということです。

攻めの社会貢献とは、自分の主活動・事業そのものの独自性により社会の役に立ち対価を得るという考え方です

コロナウイルスが蔓延し世界中が生命の危機に脅かされるなか”本当の社会への提供価値とは何か” “そこに真摯に向き合ってきたのか” という点が企業にも個人にも問いかけられました。

そして本当に社会的な価値を提供できなければ、これからの時代において生き残っていくことは難しくなっていきます。

つまりこれからは 自分の事業活動で金銭的な利益を生み出すと同時に、その事業活動の中で直接的に社会貢献したり社会課題にアプローチするという両取りの働き方を考える時代になったということです

これが攻めの社会貢献の考え方になります。

守りの社会貢献とは

 一方で守りの社会貢献とは自分の主活動以外の余った時間や資金で行う社会貢献のことを指します。

日本企業が取り組む社会的責任-CSR(Corporate Social Responsibility)は守りのCSRに分類できることが多いです。

例えば “売上のうち1%を社会的に役立つことに使う” であったり “社員のボランティア活動をするための休暇取得制度を作る” などです。

これらの活動はよく見るとその活動をする側にとって金銭面ではコストしかありません。

制度上の細かい点はありますが売上の1%は自社の利益から差し引かれますし、休暇についても休暇を取って仕事が出来ない分はどこかで誰かが補完するコストがかかっています。

もちろん金銭面ではなく社会に貢献するという立派な対価を得ているのですが、現実社会では生活していく上でお金はかかるのでこの活動を主に自立して生きていくことは難しい選択です。

社会貢献こそ事業化して仕事にするすべき

 ”人助けがしたい” “ありがとうと言って欲しい” だから無償でボランティアをする。

もちろんそれでも構わないのですが、ここにはある注意点があります。

ボランティア活動もいつでも感謝されたり喜んでもらえるとは限りません。

あなたが誰かに喜ばれたり感謝されることを目的にしている場合、そうならなかったらあなたはどう感じるでしょうか。

目的が達成されなかったとき、あなたはガッカリしたり活動の意味が見出せなくなりボランティアを辞めてしまうのではないでしょうか。

それでは誰かを助けたり喜んでもらう機会はもう作れなくなってしまいます。

別の考え方があるとすれば、そもそも喜ばれたり感謝されるということを目的とするのではなく自分がやりたいからやるという風に割り切ってしまうことです。

そしてもしあなたが金銭的な対価をもらった方が持続的な活動に出来るのであればお金を貰えば良いのです

つまり、生活のためであったり自分の活動に対して対価を得たいと思う方は価格を設定したり事業化すれば良いのです。

社会貢献をしてお金をもらわなくても良い

 誤解して頂きたくないのは、お金をもらうことが必要になると言っているわけではありません。

お金をもらうことで自分が無理なく続けられるのであれば、もらえば良いという提案です。

笑顔を見られるだけで十分幸せ、自分は無償であっても全然気にならないという方はいわゆるボランティア活動で満足できる方だと思います。

社会貢献を仕事にしてはいけないという勘違い

 こと日本においては、社会貢献の対価としてお金をもらおうとすることはタブーのような風潮があります。

もらい過ぎはどうかと思いますが、自分が金銭的対価を得た方が継続できるという方もいると思います。

もしそうであればその価格を設定することに負い目を感じる必要は全くありません。

実際に海外では報酬をもらいながら社会貢献活動をするなど様々な形態が一般化しています。

そしてお金をもらう(ビジネスをする)相手については、直接的に貢献した相手である必要は全くありません。

それが地域や国のためになっているのであれば行政とビジネスをすれば良いですし、パートナー企業がいて彼らのメリットになるのであれば彼らとビジネスにすれば良いのです。

ビジネスは必ずしも一対一の関係ではなくNPO、NGO、事業を通じて様々なステークホルダーとスクラムを組むなど、仕組み次第で色々な可能性があります。

次の項目ではどうやって攻めの社会貢献を仕事にしていくのか、その方法についてお話ししていきます。

社会貢献を仕事にする方法

NPOで社会貢献する仕事につく

 社会貢献を仕事にするという点で1番イメージしやすいのはNPOではないでしょうか。

NPOは「非営利団体」や「非営利組織」を指します。

誤解されがちですがNPOは利益を出してはいけないということではありません。

正確にいうと利益は出しても構わないが「残った利益を分配しない」のです。

残った利益は分配されるのではなく、将来の事業運営に使われていくことになります。

NPOの活動はそもそも社会的課題に対してミッションを掲げ、そのミッションに向けた活動をします。

あえて分類すると攻めの社会貢献といえます。

そしてNPOの支出の中にはNPOで働く人たちの給料も入っていますので、NPOでも収入を得ることは可能です。

社会的企業で社会貢献する仕事につく

 NPOではなく社会貢献を目指す企業をさがす方法もあります。

さがす際にはぜひ企業のホームページや報告書などを調べ、どのようにCSRを捉えているのか理解することをオススメします。

攻めのCSR-独自の事業活動に紐づいたCSRを目指すことで社会的インパクトを残そうという方針やビジョンがあるのか。

もしくは事業活動とは切り離した形でCSRを守りとして捉えているかです。

社会的企業の位置付けの変化

 今までは社会的企業というのは事業の安定性や収益性が不安定という側面があり、それによって資金調達の面で一般企業よりも難しいと言われてきました。

そして従来の株式会社の考え方は事業で利益をあげ、いかに株主やステークホルダーに還元するかというのが主流でした。

しかし近年はESG投資という言葉も徐々に広がっているように、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」を重視する企業が増えていくと考えられます。

ESG投資とはこのESGを重視することが企業の持続可能性の一つの指標になると判断し、ESGを重視している企業を積極的に投資対象とすることを指します。

このように社会的企業を見る目は徐々に変わりつつありますので、こちらも以前よりも魅力的な選択肢となるでしょう。

社会的企業で就職・転職する際のアドバイス

 この選択肢を考える方に一つアドバイスです。

ほとんどのケースで始めは就職活動や転職活動を始めることになると思いますが、「社会の役に立ちたくて志望しました」というのは志望動機としては弱過ぎます。

社会の役に立ちたいというのはどんな企業や職種でも当然のことですし、ソーシャルビジネスや社会的企業で働きたいと願う人も当然同じことを考えているからです。

どのように社会を変えていきたいのか、そこにあなたがどのような強みをいかしてどのような貢献の仕方ができるのかをしっかりまとめ書くだけでなく話して伝えられるようにしましょう。

その上で、その企業で働く理由をしっかり裏付けしていきます。

社会的企業でもNPOでも自分たちの社会貢献におけるビジョンとミッションを非常に大切にしています。

したがってこの質問の深掘りに答えられるように普段から考え自然と伝わることが、一緒に働きたいと思ってもらえるヒントといえます。

企業の中で社会貢献する部署に配属してもらう

 次は企業の中で社会貢献をする方法です。

企業の中で社会貢献に1番近い部署というと、最近はCSRを推進する部署を置いている企業も多くなりました。

CSRは前半にも出てきた企業の社会的責任ですので、この部署に配属してもらえれば社会貢献を実感できる仕事につくことができるかも知れません。

ただしCSRに関わる部署に配属してもらえる保障はありませんので、そこはリスクと考えておいた方が良いでしょう。

株式会社立ち上げで社会貢献する仕事につく

 自分のやりたいことを確実にしたいのであれば株式会社の立ち上げという選択肢があります。

通常の起業でも負担やリスクはついてきますが、社会貢献を主軸にすることにより利益面とのバランスを取ることが難しく難易度がさらに高くなる可能性があります。

一方でESG投資の考え方の浸透はベンチャーや新規事業にもひろがっていますので、資金調達の面では昔とは状況が変わってきているのも事実です。

NPO立ち上げで社会貢献する仕事につく

 自分でNPOを立ち上げるという方法はどうでしょうか。

NPOと株式会社の設立では例えば以下のような違いがあります。

株式会社の立ち上げ
  • 最低人数は1人
  • 登録免許税15万円、収入印紙代などで10万〜20万円ほど初期費用がかかる
  • 手続きには2週間ほど必要
NPO法人の立ち上げ
  • 理事3名の他監事1名、社員も10名以上必要
  • 役員の内、3親等以内の親族グループが役員総数の3分の1を超えないこと
  • 初期費用負担なし
  • 手続きには4ヶ月ほど必要

設立時だけでもこれだけの違いがありますので、運営にあたった違いなども事前に検討しておくことが必要です。

NPOは税金面で優遇されたり行政からの手当てが厚いというメリットもありますが、法に規定された特定非営利活動の範囲内での事業領域に限られてしまうという点には注意が必要です。

非常にミッションクリティカルと言えますので、やりたいことがはっきりしてぶれない方には良い選択肢といえます。


副業やインターンで社会貢献する仕事につく

 最後に副業やインターンで社会貢献する仕事につく方法です。

働きながら別の活動としてボランティアをしたりプロボノをするという方法もあります。

その一方でこちらは(副業が可能な職場であれば)副業で社会貢献事業に携わるという方法のご紹介です。

副業で社会貢献する仕事につく

 現在はかなり副業を認める企業も増えていますので、いきなり起業したり転職をするリスクを避けたい方には副業がオススメです。

また副業で得た知識やスキルが本業でもいかすことが出来れば、本業と副業が相互に良い関係になり自分の成長を加速させることができるというのも大きなメリットです。

もしかしたら始めは本業と思っていた仕事の割り合いが減り、だんだん副業に近くなっていくこともあるかも知れません。

でもそれはあなたが本当にやりたいことに素直に向き合った結果なので、ある意味喜ばしいことです。

デメリットとしてはやはり二つの業務を抱えてしまう点、そして副業が禁止されている場合にはこの選択肢自体が難しくなります。

インターンで社会貢献する仕事につく

 そんなケースでもインターンとして社会貢献する企業で学ぶという選択肢は誰にとっても有効な手段です。

副業が禁止されているのであれば無報酬が無難な条件にはなりますが、その分本業では得られないような知識、人との繋がりがあり成長を実感することが出来ます。

またインターンであれば開始する前に受け入れ企業と相談することで、自分の目的にあったスケジュールや仕事量にすることもできます。

インターンについては未経験からの社会人インターンの始め方世界のSDGsに取り組むオンラインインターンがオススメな理由にもまとめてありますのでご覧ください。

このように一度インターンを挟み社会貢献を仕事にするイメージをしっかり持った上で他の可能性を探すのもこれからの新しい選択肢です。

さいごに

 いかがでしたでしょうか。

攻めの社会貢献とは何かという話から始まり、具体的な方法の選択肢についてお話させて頂きました。

様々な方法があることがお分かり頂けたかと思いますが、もし我々SIFの活動にも興味を持って頂ける方がいれば非常に嬉しく思います。

私たちが活動の舞台とするのは、主観的幸福度が世界一位である「幸せの国フィジー」です。

活動といっても日本からオンラインで行うことができます。

フィジーは新興国に位置づけられ、日本では20年前、30年前に議論されたような課題がまだ残っています。

今は先進国である日本に生活している経験があるからこそ気づける、すぐに役に立てる課題が、山のようにあるのがフィジーなのです。

海外のインターンについては海外オンラインインターンに関する不安や疑問を解決!にもまとめてありますのでご参考になればと思います。

立ち上げに至った背景やこれからの構想については幸福度No1の国、フィジーに、SDGsにつながるメディア。”Social Innovation Fiji Journal”とはにまとめてありますのでぜひご覧ください。

もし興味を持って頂けたら、一度お気軽にご連絡頂ければと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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