SIFとは

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About SIF

日本とフィジーの社会課題とは

日本
~経済的には裕福だけれど「幸せでない」国~ 

日本は経済的・物質的に豊かで、GDPの指数も毎年全世界で上位を維持しています。しかし一方で、幸福度が先進国のなかで最下位₁という実感しにくい社会課題に直面しています。

実際、国連の世界幸福度調査では、日本は第54位₁にとどまり、高度人材を誘致する魅力度も35カ国中25位₂にすぎません。さらに、日本で働く外国人の30%が1年以内に離職するという統計もあり、国際競争力も30年前の1位から現在では31位₂に転落しています。

このように、日本には「幸福度の低い国」「外国人が働きたくない国」というイメージが定着してしまっているのです。

日本が直面する課題を克服し、人々がより良い未来を築くためには、社会全体が一丸となって取り組むことが求められています。

この困難な現状は、新たなアイデアや取り組みが生まれるチャンスでもあると私たちは考えます。

出典:

  1. World Happiness Report 2022 https://happiness-report.s3.amazonaws.com/2022/WHR+22.pdf
  2. 経済産業省「未来人材ビジョン」https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220531001/20220531001-1.pdf

フィジー 
∼「世界一の幸福」と深刻化するごみ問題∼

フィジーの重要な社会課題として、ごみ問題の深刻化が挙げられます。

近年の急速な経済成長に伴い、海外からの食品輸入が増加しました。スナック菓子や缶詰、インスタント食品などの消費が一気に広がり、その結果、包装に使用されたプラスチックや工業系のゴミが大量に発生しているのです。これらのゴミは、自然に分解されにくく、フィジーの美しい自然環境を汚染しています。

フィジーでは家庭ごみの分別が行われておらず、ごみの焼却施設もないため、全てのゴミが最終的に埋立地に投棄されます。埋立地からは液体が染み出し、周辺の土壌や水源を汚染しています。さらに、リサイクルの取り組みも存在しますが、島の小ささや輸送コストの問題から、十分な効果が得られていません。

フィジー政府はこの問題に取り組むため、海洋保護区の設定やプラスチック税の導入など、さまざまな対策を講じており、国際協力機構(JICA)を含む外国からの支援も受けています。しかし、なかなか問題の解決には至っていないのが現状です。

ウェストピッカー(ごみ山で生計を立てる人々)の存在もあり、ごみ山を完全になくしてしまう事は彼らの職を奪うことにもつながるため、フィジーのごみ問題はますます複雑さを増しています。

この現状を解決するために、更なる地域や国際レベルでの取り組みが求められているのです。

SIFの事業

このように、日本は経済的には豊かであるものの、人々の幸福度は必ずしも高くなく、「目に見えにくい社会課題」を抱えています。
一方、フィジーは世界一の幸福度を持つ国とされていますが、日本には無いような「むき出しの社会課題」を抱えています。

そこで私たちSIFは、様々な事業を通じて正反対の2国を繋ぎ、お互いの社会課題にアプローチしていきます。

SIF Academy

異国の地で自分を見つめ直す
社会貢献プログラム

「SIF Academy」は、事前事後研修を含め2カ月に渡ってフィジーの社会課題解決に取り組む、成長と学びのプログラムです。

事前研修では自己分析を通して「自分のwant(やりたいこと)」という内発的動機を深掘り、「自分のwant」を基に、1人1つプロジェクトを立案します。

10日間の現地滞在では、現地の行政や企業にプレゼンをしたのち、運営からフィードバックを受け、自分のやりたいことを軸にしながらプロジェクト実現に向けて現地に適応・実装していきます。それらを通じて、フィジーの社会課題と参加者の自己実現や将来のキャリアに繋げる経験を提供しています。


Fiz

雇用創出とゴミ問題解決を図る
アパレルブランド

フィジーの伝統紋様を活かした雑貨「Fiz」と、別シリーズのエシカルなトートバッグ「Fiz vivid」を展開しています。

「Fiz」はフィジーのテイラーたちによって製作されており、特に女性の雇用創出に貢献しています。製品ラインナップには、トートバッグやポーチなどの日常的に使えるアイテムが含まれており、オンラインでも購入可能なため、日本でも多くの方にご愛用いただいています。

「Fiz vivid」のシリーズでは、捨てられるはずだった布の端切れを再利用したトートバッグを扱っており、鮮やかな色彩が特徴です。フィジーの貧困支援施設Koroipitaと協働で製作しており、ごみ問題の解決と雇用の創出に貢献しています。

このように、私たちの事業はフィジーの伝統文化を尊重しながら、持続可能な製品づくりを目指しています。これにより、フィジーの社会課題にもアプローチし、地域社会の発展と環境保護に貢献しています。

SIF Direct English

「SIF Direct English(DE)」では、「あなたの自信を育み、あなたの挑戦を後押しする」をコンセプトとした3回完結型のオンライン英会話プログラムです。この事業は感染症流行の影響で仕事を失ったフィジー人教師の雇用創出に貢献しています。

英語を話すことに不安を覚えている人にDE英会話を通して自信をつけてもらうこと、そして英語力と自信を身に着け挑戦心を養うことを目標にしています。

最大の特徴は、「インタビュー形式」であり、自分自身で会話を進行する形式で受講するため、実践的なファシリテーション力やアウトプット力を身につけられること。

SIF DEで得られるスキルは実際のビジネスの場でも活かすことができるため、フィジー現地でプレゼンや交渉を行う「SIF Academy」のプログラムにも事前のオプションとして組み込まれています。

日系企業のフィジー進出サポート

SIFでは、日系企業のフィジー進出を全面的に支援しています。

フィジーでの事業立ち上げに必要な調査、現地ネットワークの活用、法規制への対応、そして文化や言語の壁を乗り越えるためのアドバイスを提供。
さらに、現地コミュニティとの連携を重視し、サステナブルで現地に根ざしたビジネス展開を可能にします。

日本とフィジーの架け橋として、進出企業の成功を共に目指します。

SIF  Journal

「SIF Jjournal」は、「海外社会起業家になりたい人・それを応援したい人・社会課題に対して何かしたい人のためのメディア」をコンセプトにしたプラットフォームです。

様々な社会事業家の人々の声や、グローバルに働くのを目指す学生に役立つ情報、SDGsの基本情報、さらにフィジーの社会課題に対する取り組みなどを取り上げています。

 今後の展望と社会貢献への期待

SIFは、「30年後の日本が楽しみになる人材・事業を輩出する」ことを目指して、フィジーとの協働を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。

私たちは今、様々な事業を通じて、小さくても確実な一歩を踏み出す機会を提供しています。
これまでの取り組みを通じて、フィジーと日本で多くのステークホルダーを巻き込み、共に成長してきました。
将来的には、事業の規模をさらに拡大し、より多くの人々が自分らしく生きることができる社会を築くための基盤を強化していきます。

SIFの活動は、単なる支援にとどまらず、人材育成と事業の発展を通じて、持続可能な社会貢献を実現することを目指しています。

私たちは、人材・事業の育成と社会貢献を両立させることで、
フィジーと日本の両国に新たな価値を提供し続けることを約束します。

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