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【アップサイクルとは?】初心者に分かりやすいエシカル消費やリサイクルとの違い | フィジーでの取り組みの具体例も紹介

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皆さんはエシカル消費を普段の生活の中で取り入れていますか?

エシカル消費は普段の皆さんの生活に密接に関係し、これからの消費の大きく変える考え方かも知れません。

一般的な消費に対するエシカル消費の特徴は、価格や品質、環境性能を含めた機能だけではなく、その”倫理的な意味合いを含めた、製品の持つ背景に共感する”ことです。

つまり、その製品独自のストーリー性が消費者の行動を変えていきます。

またエシカル消費はSDGs目標12とも密接に関係しており、いま世界中で注目され大企業からスタートアップまで多くの企業が取り組みをはじめています。

今日はSDGs目標12とも密接に関係するエシカル消費と、世界で注目される具体例としてアップサイクル消費をご紹介したいと思います。

エシカル消費とSDGs目標12「つくる責任つかう責任」の関係

エシカル消費とは、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動のことを指します。

このうち、環境については特にSDGs目標12「つくる責任つかう責任」と深い関連があります。

SDGs目標12で特にエシカル消費に関連するのが、生産と消費のパターンを変えることによって、廃棄物や汚染物質の排出を最小限に抑える消費行動です。

ところで、SDGs目標12「つくる責任つかう責任」は、もとの英語では”Responsible Consumption and Production”になります。

注目すべきは消費活動が先にきてその後に生産活動がある点です。

人びとがどのような消費をするのか、消費から世の中を変えようという意識がよりはっきりと伝わります。

エシカル消費の取り組み例「アップサイクル」とは

元の製品価値よりも高い付加価値をつける製品を生み出すアップサイクル

アップサイクルという考え方をご存知でしょうか。

アップサイクルとは、廃棄物や不要な製品を、より優れた品質の素材に変えるプロセスです。

使い捨ての文化、またリサイクルやリユースともまた違った新しい製品サイクルの概念を持っていることも特徴です。

アップサイクルとリサイクルとの違い

リサイクルは元の製品を再利用する点では同じですが、元の価値よりも下がるケースやコストが非常に高くつくケースを指すことが多いです。

これを”ダウンサイクル”と呼ぶこともあります。

たとえばペットボトルを溶かしてフリースの原料を作ったり、一度物質レベルまで変形させて再利用するため、リサイクルには高いコストもつきものです。

一方のアップサイクルは、高い技術力やデザインの力で元の製品同等かそれ以上の製品を生み出す考え方です。

形質は変えずに素材のまま活用したり、元のモノの特徴をいかした製品にするため、再生プロセスにおけるコストも抑えることが出来ます。

アップサイクルとサーキュラー・エコノミー

もう一つアップサイクルの特徴的な点は、サーキュラー・エコノミーとも深い関係がある点です。

サーキュラー・エコノミーとは循環型経済とも呼ばれ、再生し続ける経済圏を作り上げることにより、今まで無駄と思われていた資源を活用し価値を創出する考え方です。

これまではリサイクルに対する”コスト”に目がいくことが多かったですが、アップサイクルでは生み出す”価値”に焦点を当てています。

エシカル消費の具体例、フィジーで進むアップサイクル

アップサイクルを推進している世界の例として、フィジーの取り組みをご紹介します。

ニューヨークや北欧に焦点が当たりがちですが、実はフィジーをはじめとした南太平洋地域でもアップサイクルが今注目されています。

南太平洋地域でアップサイクルが注目される理由

フィジーを含めた南太平洋地域の国々では、急速な人口の都市化が大きな環境問題を引き起こしています。

フィジーのような南太平洋地域の小島国が抱えるのは、廃棄物問題です。

オーストラリア人に比べて年間のゴミ排出量が約50%少ない南太平洋の島国。

問題は廃棄物管理が不十分で、政府のサービスもまだまだ整っていないことです。

このまま廃棄物が増え続ければ、長期的には現在の消費ペースを維持することができないと言われています。

そこで今注目を浴びているのがアップサイクルです。

フィジーのアップサイクルを担うプレシャスプラスチック

プレシャスプラスチックは、プラスチック廃棄物の撲滅を目的とした非政府組織(NGO)です。

プラスチック製品の中には、海の生物にとって危険なものもあります。

プラスチック汚染を研究している主要なNGOである5gyresは、プラスチック製のカトラリーを、海岸に散らばるプラスチックごみの第7位に挙げています。

このような中、プレシャスプラスチックでは現在、プラスチックリサイクル機を輸入し、プラスチックのリサイクルプログラムを開始する計画が進んでいます。

このプログラムは、プレシャスプラスチックフィジー、ユニセフ、米国のNGOのフィジー支部であるフィールド・レディ・フィジーが協力して推進しています。

また、アップサイクルへの取り組みと同時にインクルーシブにも力を入れています。インクルーシブとは、障害を持つ人や経済的貧困状態の人など、あらゆる人が孤立したり排除されたりしないような社会の仕組みを目指すことです。

例えばプレシャスプラスチックスのチームは、フィジー障害者職業技術訓練センターの学生や教師にリサイクル機械の操作方法を教える予定です。

そしてここでのアップサイクルの最終商品として、車椅子やその他の道具のスペアパーツを開発したり、移動に役立つ何か新しいものを作ったりすることを目指しています。

ストローが竹!?フィジーのレストラン業界の取り組み

フィジーのマクドナルドでは、ハンバーガーやポテト、ホットケーキの配送にリサイクル可能な素材を使用しています。

フィジーのマクドナルド代表取締役のマーク・マケラス氏は、環境省の「ゼロ・ウェイスト・イニシアティブ」に署名した後、”リサイクル可能な素材や環境にやさしいパッケージを使用すると、実際にはコストが高くなりますが、環境保護に貢献するためには喜んで受け入れることができます”と述べています。

また、プラスチック製のストローを紙製のストローに変更し、レストランではプラスチック製のカトラリーからリサイクル可能な竹製のカトラリーに変更しています。

フィジーのレストラン業界では自社の包装材が環境に与える影響を意識しており、環境にやさしいサービスを提供するために追加の負担を惜しまない企業が増えていると言います。

エシカルとフィジー伝統のスモールショップ

フィジーにはアップサイクル商品を取り扱う小規模ビジネスが増えつつあります。具体的な商品を見ていただけるように、こちらではWeb上で見つけた素敵なショップをご紹介します。

“Eco-Conscious Fiji

Eco-Conscious Fijiはフィジーの首都Suvaに店舗を持つアップサイクルしたフィジーの伝統品などを扱っているお店です。

使い捨てプラスチック製品の代わりとなる、環境に優しい製品を届けたいという想いで、伝統のタパ柄を使った布製品や竹で出来た歯ブラシなどユニークな商品を扱っています。

“The Projects Collective”

The Projects Collectiveは伝統的な製品をつくる職人たちの販売プラットフォームです。

こちらはオンラインショップもかなり充実しており、ボディケア商品からTシャツ・サングラスまで様々なエシカル商品が並んでいます。

持続可能性へのコミットメント、クルエルティフリーの美しさ、フィジーを代表するウェルビーイングを大切にした複数のブランドが参加しています。

フィジー政府が後押しするアップサイクル

論理的にアップサイクルの良さが説明できるだけでなく、実際に持続可能な開発に役立てていくには政府の後押しも重要な要素です。

フィジーでは、持続可能な生活を推進するインパクトのある社会的企業がいくつか生まれています。

このような社会的企業が生まれやすいのは、フィジー政府が国連の「持続可能な開発目標」を明確に支持し、国家開発計画に組み込み後押ししているからです

またフィジー政府は2015年、小規模な起業家をフィジー開発銀行が提供する金融支援につなげるための仕組みを導入しています。

この施策により、フィジーの個人事業主は収益のより大きな割合を維持することができ、安定したビジネスが出来るようになりました。

まだまだ草の根レベルでの取り組みが不十分なため、政府の融資を受けたり、銀行口座を開設したりするのに苦労していますが、この取り組みは国際的にも評価されています。

ご紹介したプレシャスプラスチック・フィジーもこの政府の支援によって生まれたNGOです。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

なんとなくアップサイクルを知っていた方も、具体例で少しイメージがついていれば嬉しいです。

アップサイクル消費やエシカル消費は、伝統品との相性が非常に良いことも分かってきました。

この点でも、ローカル、伝統といったキーワードも合わせてアップサイクルが廃れかけていた産業を進化させるきっかけになるかも知れません。

例えば、フィジーの伝統にはタパ柄の製品がありますが、様々な素材を活用して付加価値の高い製品をつくり出す技術を組み合わせることで職人たちにも仕事が戻ってきます。

このように素晴らしい取り組みでありながら、日本ではまだまだエシカル消費を自分ごととして行動している方は少なく、世界に比べると遅れをとっています。

エシカル消費が日本に広まらない7つの問題点

我々SIFでも、今後もっとエシカル商品やアップサイクルの考え方を広める活動を考えていきたいと思います。

SIFの活動に興味を持っていただけた方は、こちらも合わせてご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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