【法人事例】9ヶ月の共創で実現。政府・大手企業とのネットワークを構築。雇用マッチングプラットフォーム「Haruharu」プロジェクトの軌跡

【法人事例】9ヶ月の共創で実現。政府・大手企業とのネットワークを構築。雇用マッチングプラットフォーム「Haruharu」プロジェクトの軌跡

Social Innovation Fiji(SIF)は、「オセアニアのの社会課題をビジネスで解決する」をミッションに、日本企業の優れた技術やサービスをフィジー現地へ適応(ローカライズ)させる支援を行っています。

今回は、株式会社ネオス様との協業により実現した、フィジー初となる本格的な雇用マッチングプラットフォーム「Haruharu(ハルハル)」の導入・普及プロジェクトについてご紹介します。

わずか9ヶ月の共創期間で、どのようにして政府機関との連携を実現し、100社以上の導入、求職者登録の爆発的増加という成果を生み出したのか。その軌跡を紐解きます。

1. プロジェクトの背景:深刻な人材流出と非効率な採用文化

フィジーは現在、未曾有の人材不足に直面しています。特に新型コロナウイルス収束後、フィジーでも良い労働環境があるにもかかわらず、雇用側と労働者がうまく出会うことができず、熟練労働者や若年層がオーストラリアやニュージーランドへと大量に流出しています。

一方で、現地の採用手法は依然として極めて非効率でした。

  • FacebookやViberといったSNSの投稿に頼り切りで、条件検索ができない
  • 大量の履歴書がメールや紙で届き、管理が追いつかずミスマッチが多発

この「採用したい企業」と「働きたい求職者」の目詰まりを解消するため、ネオス様のIT技術とSIFの現地ネットワークを掛け合わせ、アプリ「Haruharu」を社会に浸透させるプロジェクトが始動しました。

2. SIFが果たした役割:デジタルを「足」で届ける現場力

「良いアプリを作れば広がる」ほど、フィジーの市場は単純ではありません。ビジネスの根底にあるのは「対面での信頼」です。SIFは、ネオス様と二人三脚で、技術を「絵に描いた餅」にしないよう、泥臭く現場を走り抜けました。

① 圧倒的な「量」に裏打ちされた市場開拓

デジタル化が不十分な地域だからこそ、私たちは「足」を使いました。

  • 7,600件以上の企業リストを独自に作成
  • 主要都市(スバ、ラウトカ、ナンディ)にて、累計600社以上を直接訪問
    • 採用担当者の悩み(「履歴書が整理できない」「条件に合う人が来ない」)を一社ずつ聞き取り、その場でアプリの操作方法をレクチャー。ネット上の広告だけでは決して届かない、現場の「困りごと」に直接アプローチしました。

現地クライアント企業との関係構築

② 「政府・公的機関」との強力なリレーション構築

一企業の活動を超え、社会インフラとして定着させるため、SIFはフィジー政府機関との交渉を主導しました。

  • 青年スポーツ省(MoY)との連携による、求職者への一斉周知
  • フィジー使用者連盟(FCEF)や各市評議会、各省庁への導入提案

「日本の技術」に「SIFの現地政府への食い込み」を掛け合わせることで、単なるアプリ利用を超えた、国を挙げた雇用対策プロジェクトとしての基盤を築きました。

現地女性省でのプレゼン

現地青年スポーツ省大臣、株式会社ネオス様、アンバサダーの現地大企業担当者とのローンチイベント

③ 企画からわずか「6ヶ月」でのローンチを実現

海外事業において最大の障壁となる「現地のスピード感」を、SIFの実行力が突破しました。市場調査、アプリのローカライズ、政府交渉、そして企業開拓。これら全ての工程を並行して推進し、企画開始からわずか6ヶ月で実運用へと漕ぎ着けました。

デジタルデバイド(情報格差)への対応策

現地にはメールアドレスを持たない、スマートフォンの操作に不慣れな層も多く存在します。 そこでSIFは、街頭でのブース出展や、紙媒体での登録代行など、現地の現実に即したオフラインとオンラインを融合させた施策を実行。 「現場のリアル」を知り尽くしているSIFだからこそ可能な、実効性の高いマーケティング戦略を展開しました。

求職者増加施策の一つである現地オフラインブース開催風景

3. プロジェクトが生んだ変化とSIFの情熱

「これがあれば、本当に助かる」

ある企業の採用担当者が、Haruharuのフィルタリング機能を見て漏らした言葉です。それまで膨大な紙の履歴書に埋もれていた担当者の目が、希望で輝いた瞬間でした。

SIFの強みは、単なる「コンサルティング」に留まらない、「現地の土を噛むような実行力」にあります。雨季の激しい雨の中でも、アポなしの門前払いを受けても、私たちは「フィジーの雇用を良くしたい」という情熱を絶やさず、現場を歩き続けました。

成果のサマリー

  • 共創期間: 約9ヶ月(現在も進行中)
  • スピード: 企画から6ヶ月で正式ローンチ
  • 開拓数: 直接訪問件数600件以上、直接訪問企業数300社以上
  • 成果: 大手・政府機関を含む100社以上の導入、求職者登録の爆発的増加

社会課題解決を志す日本企業の皆様へ

フィジーを含む大洋州(オセアニア)市場への進出には、現地の文化や商習慣に深く根ざしたアプローチが不可欠です。SIFは、強固な現地ネットワークと、企画を即座に形にするスピード感を持って、貴社の事業実装を強力にバックアップします。

現地でのパートナーシップや市場進出に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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